F5NGINXの前身になるNGINXは、WEBサーバのソフトウェア製品で2002年に開発されて2年後の2004年に一般公開された製品です。NGINXが管理していて、オープンソフトウェアとして公開および配布が行われ、2013年には商用版が登場しました。F5NGINXは、F5Networksに買収されたことで付与さられた製品名です。ちなみに、F5Networksは負荷分散を可能にするロードバランサのBIG-IP、アプリケーションファイアウォールなどで知名度を持ち、大規模システムのネットワークおよびインフラ構築分野の中でも認知度を持つ企業です。
現在のF5NGINXは、オープンソースソフトウェアとしてデベロッパーに知名度を持つNGINXとのコラボレーションのような形で製品が流通されていますが、F5社が買い取ったことでエンタープライズ分野の強みに加えデベロッパー向けの認知度を得ることになったわけです。なお、F5NGINXはWEBサーバのソフトウェアの位置づけですが、WEBサーバのソフトウェアの主流になっているApacheHTTPServerと比べると軽量などの特徴があります。そのため、画像ファイルなど静的コンテンツを高速での配信を得意にする、これに伴い消費メモリも軽減できるので負荷を最小限にして配信できるメリットを持ちます。これはイベント駆動型モデルと呼ばれるもので、フォーク処理が要らないためアクセスに対するレスポンスが高速などの特徴もあります。